いま家族で渡米する研究留学は勧めない
今年はCOVID-19で振り回されていますよね。僕自身もCOVID-19のため半年もお仕事が止まってしまいました。実際にマウスや細胞を使う研究をする研究者にとってリモートワークって限界があるんですよね。しかも子供の学校もリモートになって、付きっきりで先生のかわりになる必要も出て、仕事は全然進まなかったです。
中国人Jビザ発給停止で新規のポスドクが減少
昨今の米中摩擦に中国による研究スパイで逮捕者が出ました。さらにヒューストンの領事館も取り調べられ国家としてスパイをおこなっていたことが明るみに出ています。これにより中国からの新規の研究留学者が大幅に減少しています。さらにCOVID-19を機会に失業者が増えたことで雇用確保を掲げて移民ビザだけでなくJビザを含む非移民ビザの発給も停止しました。幸いResearcher Jビザは除外されましたが、みんな慎重になっているは確かです。
コロナで縮小するラボもある
新型コロナウイルスのため多くの研究室がロックダウンとなり研究が止まってしまいました。もともと少なくなってきていたグラントもCOVID-19研究にシフトしたためグラントの獲得も難しくなり、一部の研究室は規模を縮小しポスドクがリストラになってしまっています。一方でCOVID-19関連で新規募集しているところもあります。よく研究室の内容や現状を調べられた方がいいでしょう。
学校はリモートが中心で英語習得が難しい
COVID-19のため多くの小学校・中学校がリモート授業になっています。通学と組み合わせたハイブリッドも増えてきていますが、ボストンではCOVID-19再燃傾向のため再びリモートに戻ってしまいました。リモートではほぼ親が付きっきりでサポートを要するためなかなか仕事ができる環境ではありません。さらに英語のサポートもかなり不足するため、子供たちも英語を習得する機会が大きく制限されて授業そのものについていけず支障をきたしてしまいます。English Learnerは優先的にハイブリッドの枠を確保できますが、それでも十分とはいえない状況だと思います。もちろん全日制の日本語学校に通学されるならいいと思うのですが、僕がいるボストンは補習校しかないので現地校に頼らざるを得ない状況です。
COVID-19の今後
現在もまだCOVID-19による制限が継続されているため70%ほどの稼働です。そしてヨーロッパの後を追うようにCOVID-19が再燃傾向になっています。一部の研究室は再度一時的にロックダウンしたところがあると聞いています。ワクチンは12月に治験結果のまとめが進み、効果はまだわかりませんし、うまくいっても量産されるのは春以降でしょう。お子さんがいるご家族での留学は厳しいと言わざるを得ません。実際にいま渡米されている多くの方は家族を日本に残して単身で来られています。それでもサポートが少ないセットアップに苦労されています。これが現実的なところでしょうが、もし延期できるならもう少し待った方がいいと思います。早く収束するよう心から願っております。
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