かぜ症候群~万病の元「かぜ」を予防しましょう~
医療ブログの第一歩。やはり患者さんへの発信でしょう。ということで、昨年書いた風邪のお話を載せておきます。冬に書いたものなのでちょっと時期外れですが。
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『かぜ症候群~万病の元「かぜ」を予防しましょう~』
かぜがはやる季節です。日本人は平均して一年に五―六回かぜをひくと言われており、かぜをひいたことがない人はいないでしょう。
かぜといっても、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、せき、たん、発熱など、様々な症状があります。実は、正式には「かぜ」という病名はなく、「かぜ症候群」として先ほどの様々な症状をきたす病気をまとめて呼んでいるのです。具体的には、咽頭炎(いんとうえん)、気管支炎、扁(へん)桃炎(とうえん)などの様々な病気が含まれます。
かぜの原因の約九割はウイルスによるもので、原因となるウイルスは二百種類を超えると言われています。インフルエンザもインフルエンザウイルスが原因で、広い意味ではかぜに含まれます。
こんな人は早めの受診を
持っている病気によって、かぜが重くなったり長引いたり、病状が悪くなる人もいます。次に該当する人は、かぜをひいたら必ず病院で受診しましょう。
・肺気腫や肺線維症、肺結核、心臓弁膜症(まくしょう)などの診断を受けている人。
・糖尿病や高血圧性心疾患、脳血管障害と診断されている人。
・寝たきりの人や高齢者、免疫をおとすくすりを服用している人、感染に対する抵抗力が落ちている人。
・気管支ぜんそくや腎炎で治療を受けている人。
かぜをひかない予防策
かぜは昔から「万病の元」と言われ、肺炎など重い病気を引き起こすきっかけにもなります。かぜの原因となるウイルスの多くは、寒くて乾燥したところを好みます。体力がなかったり、疲れがあったり、タバコで肺がいたんでいると、ウイルスに対する抵抗力がなくなります。ウイルスに対抗できるように、次のことに気をつけて予防に努めましょう。
・手洗いやうがいをする。
・必要に応じてマスクを着用する。
・部屋を加湿する。
・人混みは避ける。
・睡眠を十分にとる。
・暴飲暴食や偏食をしない。
・タバコをやめる。
・適度な運動で体力を維持する。
・極端な厚着や薄着をしない。
・インフルエンザワクチンの予防接種を受ける。
かぜの季節を乗り切れるようみなさんの健康をお祈りしています。
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